2009年5月 1日 (金)

草なぎさんの一日も早い復帰を望む。

全裸で警官に抵抗、改める意思見せず…草なぎさん逮捕は不可避
草なぎ剛容疑者が逮捕された23日、警視庁には深夜まで「逮捕は行き過ぎではないか」といった抗議の電話が続いた。(なぎは弓ヘンに「剪」)
これについて同庁幹部は「一般の人でも同じようなケースでは『原則逮捕』となる。決して異例ではない」と説明する。
公然わいせつ罪は不特定の人が認識できる状況で、わいせつと思わせる姿を見せた場合などに適用される。今回の現場には偶然、別の男性が居合わせたが、仮にだれ一人いない時でも逮捕に至る場合がある。
今回のケースでは、現場は未明の人けの少ない公園であり、草なぎさんが警察官の到着後、速やかに服を着て指示に従っていたら、逮捕されなかった可能性が高 い。しかし、実際には、駆けつけた警察官に「何が悪いんだ」と、全裸のまま抵抗した。他人にわいせつと思わせる状況を改める意思がなかったとみなされても仕方なく、逮捕は避けられなかった。
東京区検は今後、刑事処分を決めるが、草なぎさんの行為が、社会人としての常識を逸脱していたことは間違いないだろう。
(2009年4月25日03時09分  読売新聞)

酔っ払って、公園で全裸になり、大声で騒いで、駆けつけた警察官に抵抗したということであれば、『原則逮捕』は当然である。
社会人として常識を逸脱していると言われても仕方がない。
しかし、それでもやっぱり逮捕は行き過ぎではないかと思うし、「社会人として・・・」という批判には違和感を感じる。

行き過ぎた倫理観を他人に求めると世の中は息苦しくなる。
狭い日本で大勢の人間が生きているんだから、お互い様、多少のことは我慢して、大らかにやった方がいいのではないかと思うけれども、いつのころからか、自分だけは権利や領域を侵されたくないという狭量な人が増えた。そういう人が増えると法律の適用はより厳格になってくる。

草 なぎさんは、ティーンエイジャーのころから、20年以上人の目にさらされ、浮き沈みの激しい業界で生き抜いてきた。人一倍たくさんのストレスを抱えて生き ているのだろうと思う。それは彼がしてしまったことの言い訳にはならないけれども、察してやる懐の深さが世の中にあってもいいのではないだろうか。

ところが、マスコミは強大な影響力を持つ所属事務所の圧力がないことをいいことに、この事件を「騒ぎすぎ」といいながら、大々的に取り上げ、警察は原宿署移送の際に彼の姿をあえて隠そうとしなかった(晒した)。

もっと酷いのは、鳩山総務大臣の言動だ。
かんぽの宿に関する強気の態度がウケたことに味をしめた鳩山大臣は、草なぎさんを「最低の人間」と攻撃した。ところがその言動に批判が集まるとすぐにそれを撤回した。あまりにも言葉が軽い。彼に「芯」というものはあるのだろうか。

草なぎさんという人を詳しく知っているわけではない。
けれども、「ホテルヴィーナス」や「山のあなた~徳市の恋~」を観る限り、彼は非常に勉強熱心で、仕事熱心で、感受性豊かで、才能溢れる俳優さんだと思う。余人を持って替えがたいものを持っていると思う。早く芸能の現場に帰ってきて欲しい。

それから・・・、家宅捜索は人権侵害だと思う。草なぎさんは訴えた方がいい。

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2008年10月13日 (月)

アメリカ型経済の終焉~ハリウッド映画を面白くするために

リーマン・ブラザーズ、悪夢の内幕
「年収3000万円企業」はこうして消えた

1株21セント(約22円)。

経営破綻した米大手証券、リーマン・ブラザーズのリチャード・ファルドCEO(最高経営責任者)は、連邦破産法11条を申請した直後に、紙くず同 然の値段で同社株を売り抜けていた。年初なら2億ドル(約210億円)の価値があった317万株は99.7%も減価。結局、手にしたのは約66万ドル(約 6900万円)だった。

「会社を潰しておいて、みっともないと思わないのか」。管理部門の幹部は眉をひそめた。「だって、彼の年収は数十ミリオン(数十億円)だよ。しかも、14年もトップにいて、十分に儲けたはずだろう」。

CEO在職期間に4億9000万ドル(約510億円)を稼いだファルド氏は、破綻後に姿を消した。「彼は大丈夫か」。そんな心配をする声もあったが、実は必死に持ち株を処理していたわけだ。

解雇か、大幅減給か

「GREED GREED GREED!(強欲)」

ニューヨーク本社前。ファルド氏の似顔絵に、社員の殴り書きがあった。地元の画家が、社員をつかまえては緑のペンで彼への思いを綴らせたのだ。

その様子を見ていた自営業のギャリー・スミス氏は、呆れ顔でこう言った。
「同情? するわけないよ。あの連中は住宅ローンを、まるでハロウィーンのキャンデーみたいに配って、身分不相応のカネを稼いでいたんだから」

だが、住宅市場が傾くと暗転した。ローンを貸し込んだ商業銀行や、その債権を複雑な金融商品に仕立てて世界中に売りさばいた投資銀行が、次々と経営危機に追い込まれている。

「当然の報い」「これで金融界が少しは正常になる」。通行人たちが口々にそう感想を漏らす。だが、リーマンの社員は「異常事態だ」と訴える。

(NBonline 2008年10月7日)
※この記事の続きはNBonline(日経ビジネスオンライン)会員に登録(無料)すると読むことができます。

これがアメリカが主導してきた経済の正体。
信じられないでしょう。
最も責任のある人間が、500億円も稼いだ人間が、恥も外聞もなく6900万円を手にするために、自分の所為で紙くず同然になった自社の株式を売り抜けるんですよ。

「高度な金融技術」などともてはやされた投資銀行の本質は「人を出し抜くこと」で、そこには「自分の儲け」以外なにもないのだ。
そんな輩が儲けた金の力を背景に、道の真ん中を大手を振って歩き始めたら、どんなことになるのか、良識ある人なら分かりそうなものだけれど、分からない人 の方が多かった。欲に目がくらんでしまったんだな。人間っていうのは、弱いものだから、それも仕方がないのかもしれない。誰だってうまくやりたいって思う ものだ。

そんな話を20年来の付き合いのテレビカメラマン、クリエイティブディレクターと、めちゃくちゃおいしいもつをつまみながら話していた。

「ここのところ・・・もう10年近くアメリカの映画がつまらないのは、そうしたことも影響していているんだよ。きっと」
「アメリカの映画は投資だものな。投資家が変われば、映画も変わるよな」
「続編が多くなったり、リメイクが多くなったりするのはさ、ある程度は確実な収益が見込めるってことなんだよな」
「これっていい話(脚本)でしょって持っていっても、儲かるのかと言われると、それは分からないって答えるしかないもの。昔は心温まるいい話が映画になってたよな」
「投資家に観る目がないってのは今に始まった話じゃないと思うけれど・・・」
「ハリーポッターなんて、最初はどこも買い手がつかなかったって言うしな」
「それは出版する段階での話だろう。けど、投資家に投資させる側も力不足なのかもしれないね」
「けどね。バットマン最新作はいいよ。観た?」
「観てない」
「あれを観ないで、今のハリウッドを語って欲しくないな」
「アメリカの映画にはうんざりしてたからな・・・けど、バットマンは観てみようか」

世の中のためではなく、肥大化された欲望のために生み出された仕組みが世界中にばら撒かれた結果、私たちは未曾有の危機に直面している。
私たち人間の存在はとても小さく、愚かだ。しかし、生き延びる知恵を失ってしまったわけではない。生き延びる上で絶対不可欠な地球環境保護という問題を乗り越えるためにも、過ちの先に新しい経済秩序を作り上げなければならない。

踏み出すときなのだ。

もう2~3年もすれば、面白くなったハリウッド映画が楽しめるはずだ。

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2008年2月18日 (月)

倖田來未~小娘の発言に責任を取る大人はいないのか 居酒屋放談#4~見逃してください

ある地方都市の繁華街。
その外れにある居酒屋「前菜屋」。
腕はいいけど無愛想。そのくせ議論好きな店主の性格が災いしてなかなか客がつかない。
やってくるのは変わり者の常連客ばかり。
今夜も常連客が集まって、与太話がはじまります。

【今夜の客】
企画屋:何でも商売にしようとする企画屋
テレビ屋:女好きのテレビカメラマン
姉御:齢○歳にして現役のアスリートでありかつ建設会社の敏腕営業
フラガール:姉御の手のもの。趣味はフラダンス。

テレビ屋「倖田來未がオールナイトニッポンで羊水が腐るとか何とか発言して、騒ぎになっているよね」
企画屋「倖田來未ってこうだくみって読むんだ・・・知らなかった」
テレビ屋「企画屋はそっち方面はからっきしだからな」
企画屋「アイドルっていうのは、松田聖子以降知らないんだよ。知ろうとも思わない」
テレビ屋「けど、この前、元アイドルを使った番組を企画してたじゃないか。ボツになったけど」
企画屋「あれはこんなことできる娘知らない?って若い奴に聞いたら、教えてくれたんだ。だから少しだけ勉強した。すぐ忘れたけど。ボツになったし・・・」
姉御「キューティー・ハニーとか歌って、エロカッコイイとか言われている娘でしょ。缶チューハイのCMに出てる」
テレビ屋「姉御は少しだけ知っているみたいだな」
姉御「35歳で羊水が腐ってたら、今、私の腹の中はどうなっているんだろう。下の子を産んだとき私、35歳を過ぎてたよ」
企画屋「姉御は腹黒いのは、羊水が腐っていたからなのか」
姉御「あれあれ、いーのかな。私は2ちゃんねるより怖いよ」
企画屋「し、しつれいしましたー。さ、さ、冷たいビールでも」
テレビ屋「彼女の発言が2ちゃんねるで取り上げられて、盛り上がって、マスコミがまた盛り上げて、CMは止まるは、番組は放送を延期するはの大騒ぎ。どうかしているよな」
姉御「小娘が軽率なことを言っただけでしょ。いい気になっている小娘は軽率なことを言うのよ」
テレビ屋「トゲのある言い方だな」
企画屋「姉御はエロくはないけど、格好いいよな」
姉御「フォローになっていない!扱い代理店変えるよ」
企画屋「岩国市長選挙みたいなことになってきたぞ・・・。けどさ、若いってことがそれだけで価値って考え方が、そのコウダなんとかの根底にあるよね。オレはそうは思わないけど」
姉御「やっぱり、フォローになっていない」
企画屋「例えば、昔の自分になれるとしたら、何歳くらいに戻りたい?オレは嫌だね。若いころの自分になるなんて、恥ずかしくて仕方がない。今も恥ずかしいことをたくさんやっていると思うけど、やっぱり、今が一番いい」
テレビ屋「女の子は若い方がいいよ・・・。いや、そういう意味じゃなくて・・・」
姉御「そういう意味じゃなくて、どういう意味なの?」
テレビ屋「若い方が子孫が残る可能性が高いというか・・・。いや、これはオレが言っているんじゃなくて、DNAが言っているというか・・・」
姉御「男だって若い方がいいに決まっているでしょう。子孫を残すなら」
テレビ屋「そ、それはそうです」
姉御「人間はそれだけじゃないから、人間なのであってさ。彼女は人間的に未熟だったってことなのよ。だからって私はことさら文句を言うつもりもないけど・・・。ちょっと、あなた、気をつけなさいっていう程度のことよね」
企画屋「充分怖いんですけど」
テ レビ屋「インターネットの掲示板とかブログとかってさ、どうなの?オレは酒場の与太話程度にしか考えていないけど、いつの間にかそれが世論みたいなカンジ になっていて、大きな力になっているようなカンジだけど、マスコミもスポンサーも必要以上に気にしているじゃないかと思うんだけど。書き込みとかみたら、ほんの数行の感情的な意見がほとんどだろ。そんなの 気にする必要ないって」
企画屋「そうやって、インターネットメディアを軽く見た企業が結構痛い目に遭っているんだよ。けど、テレビ屋の言うとお り、気にし過ぎかもな。マスコミが煽ることで悪循環が生まれているという面はあって、テレビ屋の責任は重大だと思うな。マスコミはどんどん幼稚になってい るような気がする」
姉御「マスコミは確かに幼稚になっていると思う。けど、それ以上に幼稚なのはインターネットメディアじゃないの・・・」
企画屋「そう そう。誰でも匿名で書き込みが出来るから、素のままの国民性が出ちゃうっていうところはあるね。けど、まだ若いメディアだから仕方がないよ。使いようによっては、可能性の大きなメディアなんだけど、 水は低いほうに流れるというか、悪貨が良貨を駆逐するっていうか。そういう負の側面が出すぎているってところがあるんじゃないかと思う。けど、このメディ アの可能性は大事にしなけりゃって思う」
テレビ屋「倖田來未の発言は確かに問題かもしれないけれど、姉御も言ったとおり、年端も行かない小娘の発言でし かないんだよ。我々にしてみればね。周りの大人が諌めれば済む話だ。それがこんな大問題になるっていうのはさ、マスコミの対応に問題があることも認めるけ ど、インターネットにありがちな負の感情の極大化って言うのかな、そういうことなんじゃないか。これは長い目でみたら、決してわが国のプラスにはならない と思うんだけど」
企画屋「あれは録音だったんだろ。放送してしまったのは、結果的に大人が噛んでいないってことだよな。仮に姉御がプロデューサー だったり、ディレクターだったり、マネジャーだったりしたら、ちょっとあんた、これはおかしいんじゃないって話になったわけだろう。本人は反省しているよ うだから、本人対してはこれ以上責める必要はないと思う。むしろ責められるのは、周りにいた大人だよ。売れっ子だからって遠慮した部分はあるんだろうけ ど。だからと言って、大人が責任を取らなくてもいいって話にはならない。なのに、彼女が一人で批判を背負い込んでいるようなところがある」
姉御「テレビ屋的に言えば、今、わが国に大人はいなくなっちゃったのかもしれないわね」
テレビ屋「今回のネタはさ、倖田來未の羊水発言だったわけなんだけど、展開は、身内ウケを狙っていないか。結局何が言いたいのか分からないだろ」
姉御「それが企画屋の限界なのよ。ま、大人がいなくなって嘆かわしいっていうようなことになるんだろうけど、もともとブログなんて、所詮そんなもんじゃない。泥酔 しながら書いている企画屋のブログなんて身内しか見てないから。もちろん彼の企画もその程度。よく喰っていけると思うわね」
企画屋「フラちゃんいたの?帰らなくていいの?」
フラガール「お鍋食べてたの。次はカラオケ取ってありますから」

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2008年1月25日 (金)

テレビと霊能者と占い師の思い上がり

フジTV「ハッピー筋斗雲」は倫理に反する…BPOが意見
 放送界の第三者機関「放送倫理・番組向上機構」(BPO)の放送倫理検証委員会は21日、フジテレビが昨年7月に放送した「FNS27時間テレビハッピー筋斗雲」について、「制作上の倫理に反する」とする意見を公表した。
 番組は、地震被災者らにリンゴを送る活動をしている東北地方の女性に、スピリチュアル・カウンセラーの江原啓之氏が面会、女性の亡父の言葉を伝えるとい う内容。しかし、カウンセリングは本人の同意を得ておらず、女性が経営する美容室を「経営難」と誇張した内容だったことから、女性が「結果的に傷つけられ た」と訴えていた。
 委員会は、「(番組は)出演者の心情への配慮を決定的に欠いている」と指摘、美容室が経営難だとした点についても「客観的な裏付けがない」と批判した。
(読売新聞 1月21日20時46分配信)

 霊能者とか占い師が出てくる番組が人気のようだけれども、私は彼(彼女)の尊大な態度が気にさわったし、胡散臭さを感じたので、彼(彼女)が出てくるとチャンネルを変えていた。
  スピリチュアルとか占いとか新興宗教とかは、人の不安につけこんで、ありもしないことを、さもあるかのように見せかけてショーバイしているのだろうと思っ ている。それを信じて、救われる人がいるのならば、犯罪的な行為に手を染めていない限り、存在する価値もある。テレビでこうしたものを取り上げることに関 して、異論はあるけれども、彼らが、私の人生に積極的にコミットして来ない限り、別段問題視するつもりもない。

 東北の女性は、望んでいないのに、それらを信じる人たちの価値観によって、自分がよかれと思ってやってきたことを大々的に否定された。それはまったく余計なお世話だろう。
 テレビも霊能者も占い師も、みんな「テレビに出たいだろう」、「霊視して欲しいだろう」、「占って欲しいだろう」と思い上がっているのではないだろうか。

自分を客観視できなければ、大人とはいえない。
他人に対して配慮できなければ、大人とはいえない。

昨年は、人間として成熟していない我利我利亡者たちが、ただ自分のためにする「偽装」が世間を騒がせた。
テレビも霊能者も占い師も同類なのだと私には思える。

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2007年8月22日 (水)

謝らない人たちのその後~みのさんの謝罪

みの「朝ズバッ!」で不二家報道謝罪
 TBSの情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」(月~金曜前5・30)による不二家の不祥事報道で、放送倫理・番組向上機構(BPO)から放送倫理上見逃せない落ち度との指摘を受けた司会のみのもんた(62)が16日の放送であらためて謝罪した。冒頭、「取材方法や私のコメントなどについて、いろいろご指摘をいただいた」と報告。「40年間、しゃべり手をやってますが、反省すべき点はたくさんある。素直におわび申し上げたい」と話して頭を下げた。みのは7日の放送でコメントを発表していたが、夏休み中だったためスタジオ出演していなかった。
(2007年08月17日付 紙面記事)

8月11日付の当ブログ「不二家の不祥事報道~謝らない人たち」(http://hige-debu.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_c25e.html)でみのもんたさんを「謝らない」人と書いた。
この記事にはいくつか意見を頂戴した。

みのさんが番組の中で「謝った」というので、動画を探して、見た。

<script language="JavaScript" type="text/JavaScript" src="http://visionmovie.ameba.jp/mcj.php?id=GDs52qg75nW:bhac:No:cg:x3/bA2ii00VJHf7/xmLelhZWPrEKPL:4BxF:35:6T:eWM44KEKbVdK3sWlJUdA7x"></script>

過去の放送をこうやって見ることができる。便利な世の中になったものだ。

この謝罪に関しては、いちいち読んだわけではないけれど、いろいろな意見の記事がアップされているようだ。

私は動画を見て、物足りなさを感じたけれど、みのさんの謝罪の気持ちは感じることができた。
だから、「謝らない」=「謙虚さが足りない」とする私のみのさんに対する人物観は少し改めようと思う。

「不二家の不祥事報道~謝らない人たち」にいただいたご意見を拝見していて、みのさんの「廃業してもらいたい」発言を含め、私が「謙虚さがなく、不快」と感じるみのさんの発言に関して、「歯切れがよく、小気味いい」と感じている人がいらっしゃることを知った。

想起したのは、勝谷誠彦さんのことである。
私はわりと勝谷さんのことが好きだ。有料になる前は、ちょくちょくブログを拝見していた。
私は勝谷さんの発言を「小気味いい」と感じることがある。しかし、「不快」と感じる人もいるのだろう。
勝谷さんはきちんと勉強、取材をしていて、その上で発言している。そこが今回のみのさんと違うところだと思う。
あえて予断を語るような場面もあるけれど、そこは覚悟というか計算のようなものが感じられる。
けど、あれはやっぱり「不快」に思う人がたくさんいるだろうなと思う。

みのさんの謝罪に関して、「謝罪させられた」と感じている人も少なくないことも、寄せられた意見の中から知ることができた。
民放はスポンサーによって成り立っているから、スポンサーサイドから圧力があったのではないかとする意見だ。

仮にそういう圧力に屈して、みのさんの謝罪があったとするのなら、私はまたみのさんを「謝らない人」にしなければならない。けど、そういうことはないだろうと思う。

不二家に関するみのさんの発言は、マスメディアに露出している者にとって、まったく不用意だった。
みのさんは、まず自身で取材をしていなかった。拠り所にしたスタッフの取材も杜撰なものだった。
それで、結果的に事実に反した情報でもって、不二家を断罪した。
謝らなければ仕方がない。謝って済むものでもない。

みのさんもそのへんのところは充分に分かっていて、マスメディアに生きる者として(しゃべり手として)、謝罪したのだと思う。

けど、やっぱり、わたしはみのさんを好きになれない。そういうキャラを演じているのかもしれないが、どうしてもみのさんの言動から不遜さを感じてしまう。それはそれで仕方がないことで、個人的なことだ。

みのさんの言動を「小気味いい」と感じ、応援している人もいるのだから、今後、みのさんは今度の件で変に萎縮したりしないで、事実に基づいて、ズバズバ言って欲しいと思う。

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2007年8月11日 (土)

不二家の不祥事報道~謝らない人たち

TBS「朝ズバッ!」番組内で謝罪…不二家の不祥事報道
TBSの情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」は7日、不二家の不祥事報道について放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会から「捏造(ねつぞう)があったとはいえないが、重大な放送倫理上の問題があった」との見解が前日に発表されたことを受け、番組内で柴田秀一アナウンサー(49)が「この場を借りて視聴者の方におわび申しあげます」と謝罪した。
同番組は今年1月、不二家が賞味期限切れのチョコを回収して牛乳を混ぜ、新品として出荷していたと報道。4月に訂正していた。
本来の司会役、みのもんた(62)は夏休み中で出演せず「BPOの報告書をよく読んで、反省すべき点を踏まえ、今後より良い番組を作ることに邁進(まいしん)していきたいと思います」との談話が代読された。

謙虚さがないという点で朝青龍関に勝るとも劣らないのがみのもんたさん。
共通点は「謝らない」こと。

間違った情報を元に不二家を断罪したのは、みのもんたさん自身だ。

「みのもんたの朝ズバッ!」では、不二家の元従業員とされる女性の証言を基に、不二家の平塚工場で、小売店などから回収した賞味期限切れのチョコレートを溶かして、牛乳を混ぜ合わせ、製品に再加工していると報じた。みのさんはそれをフリップで紹介し、「古くなったチョコレートを集めてきて、それを溶かして、新しい製品に平気で作りかえる会社は、もうはっきり言って、廃業してもらいたい」と発言した。

ところが、その後、期限切れのチョコレートを集めて、それを溶かして、再び製品化するなんて、新しい製品を作るよりコストがかかるという指摘があり、牛乳を混ぜ合わせたら製品にならないということも分かった。番組が指摘した平塚工場では、当たり前だが、チョコレートを回収するシステムはなく、牛乳を混入する設備もない事実も明らかになった。

みのさんは「自分が取材したわけではない」と言って、自分がコメントした責任をスタッフに転嫁し、番組で「不二家で働く人たちの家族の気持ちを思うと、厳しいことを言ったが、月並みですが、雨降って地固まるということもある。不祥事もあったが、生まれ変わってくれるとうれしい。従業員の皆さん、頑張ってください」などとコメントした。

「厳しいことを言ったが」? 間違った事実に基づいて、「厳しいこと」を言えば、それは普通、「誹謗中傷」というのだ。放送の影響力の大きさを考えれば、これはもう立派な犯罪だ。

BPOは「捏造とは言えない」と言っているけれど、不祥事を起こした不二家を流れに乗って、さらに貶めようという意識があったことは明らかだ。「不二家は悪い」という空気に乗って、証言のウラも取らずに放送するという姿勢は、とても報道とは言えない。真実を伝えるという報道の役割の重要性を認識することなく、予見でもって誤報を撒き散らし、謝罪もしない会社は、はっきり言って、廃業してもらいたい。放送局の実力者以上に実力を持って、番組を支配している司会者ももちろん然りである。

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2007年4月 5日 (木)

「あるある」検証番組視聴率、関東地区で5.1%

「あるある」検証番組視聴率、関東地区で5.1% 
 関西テレビ「発掘!あるある大事典II」のデータ捏造(ねつぞう)問題を受け、3日夜に同社が放送した検証番組「私たちは何を間違えたのか」の平均視聴率は関東地区で5.1%、関西地区で6.0%であることが4日、ビデオリサーチの調べで分かった。瞬間視聴率は関東では本放送開始直前の9.7%、関西は千草宗一郎前社長が冒頭に謝罪しているシーンの12.7%。
 また、3日夜から4日夕方までに検証番組や「あるある」について関西テレビに寄せられた電話は約180件、メールは240件にのぼった。
(産経新聞 2007/04/04 20:15)

この番組。関西テレビや系列ネットワーク各社は視聴者に観て欲しいと思っただろうか。

「あるある大事典」は平均して、15%以上の視聴率があったらしいから、それに比べると検証番組はずいぶん低い視聴率だ。

地方ではCM枠が埋まらないので、番組宣伝のスポットCM(番宣)が放送されるのだけれど、この番組の番宣は観なかった。
宣伝して観てもらうような番組でないから、きっと放送されなかったのだろう。

番宣以外にも放送を告知する方法はいくらでもある。私はこの系列の番組をあまり観ないので、放送の中で、そういったことをしたのかどうか分からない。

私は検証番組が放送されることを知らなかった。だから、見逃した。知っていたら、録画して観たと思う。

観ていないから、検証番組については何も言えない。

けれども、関西テレビやネットワーク各社が検証番組を観てもらう努力をしなかったのではないかということをひとつ捉えると、彼らの姿勢が透けて見えるような気がする。

同時に瞬間最高視聴率が12.7%あって、それが社長の謝罪シーンだったということを捉えると、観る側の意識も透けて見える。

堺屋太一さんだっけ?テレビが日本国民を白痴化すると言ったのは?

テレビは、自ら考えるという大切なことを奪ってしまっているように思う。

検証番組の視聴率を上げるための方策を講じるべきだと主張する人が、それが実現しなかったとしても、関西テレビ及び系列ネットワーク各社の中にひとりでもいたことをせめて信じたい。

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2006年12月11日 (月)

TAKESHIS'

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はてさて。
こういう映画は嫌いじゃないけど、観るときを選ぶ。
楽しみたいときは、とても観るのが辛い。
今回はちょっと辛いときだった。

世界の巨匠・北野武とお笑い芸人・ビートたけしが彼の中では同一にはなり得ない。
暴力とセックスという共通に内包するものがあるのだけれども、それが顕在化したり潜在化したりする。

彼を常に否定的に見る岸本加代子の役どころは彼の中の母とダブるのか。
母の死に際して、衆人環視の中、泣きじゃくった彼。母に認められたかったけれども、未だに認められていないという気持ちがあるのだろうか。

とまぁ難しいことを考えながら、観なければならない映画がちょっと辛い精神状態だった。

彼の研究をする上では貴重なフィルムかもしれないけれど、今の私にはあまり歓迎できない作品だった。

観たのは12月8日。ジョン・レノンの命日ということもあって、この後、レノン・レジェンドを観た。
酒、それも強い酒が欲しい夜だった。

レノン・レジェンド ~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ジョン・レノン DVD レノン・レジェンド ~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ジョン・レノン

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