2011年4月 5日 (火)

大相撲を破綻から救う方法

納得できん!処分に猛反発“集団提訴”も…

大相撲の八百長に関与したとして「引退勧告」「退職勧告」などの処分を下された力士、親方らが、日本相撲協会を“集団提訴”する可能性が出てきた。相撲協会から八百長問題の対応を一任された特別調査委員会(伊藤滋座長=早大特命教授)が、物的証拠がないまま処分案をまとめたため、クロと認定された力士や親方が猛反発。訴訟に発展すれば八百長問題の実態解明は新たな段階に進むことが予想される。
特別調査委の実態解明に“非協力的”とみなされ「引退勧告」などを宣告された力士、親方の表情は怒りに満ちていた。
理事会で「退職勧告」を告げられた谷川親方(元小結・海鵬)は「こんなばかな話はない。春日錦(現竹縄親方)と同じ時期に一緒の番付にいただけで処分されるのはおかしい。理事会では調査委員会のずさんな調査への不満を言った。法的手段に訴える」と憤った。また、「引退勧告」を受けた三段目・山本山は「調査委にクロと決め付けられた。裁判を起こしても(協会が)勝つから無駄なことはしない方がいいというようなことを言われた。頭に来ます」と特別調査委の対応に強い不満を示した。物的証拠を一切提示されることはなく、一部の力士の供述だけで処分を言い渡された。さらに調査委の伊藤座長は、八百長への判断根拠について「聞き取り調査の内容と態度」などあいまいな基準を掲げていた。それだけに八百長を否定しながら処分を受けた調査対象者が、処分に納得できるはずもなかった。
既に特別調査委が25日にクロ認定の力士、親方の事実上の解雇方針を定めて以降、一部の力士らの間では協力して提訴に踏み切る動きが出ていた。幕内の白馬は「提訴については一人で決められない。みんなと話すことになると思う」と話し、幕下の白乃波も「みんなで(今後の)対応を考えたい」と“集団提訴”に踏み切る考えを明らかにした。相撲協会や特別調査委の関係者は訴訟となっても一部力士らの証言だけで「勝てる」と自信をのぞかせているが、裁判の過程で八百長問題が新たな広がりを見せることになれば、相撲協会にとっても大きなダメージになるのは間違いなさそうだ。
(「スポーツニッポン」2011年4月2日 06:00)

春日王らが引退届=5日に提出期限-八百長問題

大相撲の八百長に関与したとされ、日本相撲協会から引退(退職)勧告を受けた20人のうち、幕内の春日王(韓国出身、春日山部屋)、琴春日(福岡、佐渡ケ嶽)が4日、引退届を提出した。この日、それぞれの師匠が東京・両国国技館を訪れた。
引退勧告を受けた十両将司と2年間の出場停止処分を受けた幕下恵那司の師匠、入間川親方(元関脇栃司)も国技館に来たが、弟子の引退届の扱いについては明言しなかった。
琴春日の師匠、佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「納得はしていないが、(琴春日の)家族の今後のことを考えた。師匠としてはつらい思いしかない」と語った。
相撲協会は引退(退職)届の提出期限を5日とし、従わない場合は退職金の出ない解雇処分を科す方針。該当の力士らは当初、処分を不服として提訴する意向を示すなど強く反発していた。しかし、3日の評議員会で親方らが理事会決定を了承したため、これを受け入れる動きが出てきたとみられる。
(時事通信 2011年4月4日 23:34)

特別調査委員会の伊藤滋座長は、野球賭博事件のとき、ろくな調査もしていない段階で、主に「最初はやっていないと、結果的に嘘をついた」ということから、報道陣の問いかけに対して、「琴光喜?クビクビ!」と得意気に言い放った人物である。人を裁くということに対する畏れ、相撲に対する愛情が感じられないどころか、品性、良識すらも感じられず、まったく信用できない。
そんな人物が中心となって、八百長相撲の実態解明を進めているのだというのだから、どうかしている。

今回、たまたまメールのやりとりから八百長の証拠(のようなもの)が押さえられたけれども、八百長相撲の証拠を押さえるのはとても難しい。特別調査委員会は「聞き取り調査と態度」を拠り所にして処分を決定したらしいけれど、そんな乱暴な話は少なくとも法治国家では通用しない。
そもそも八百長を取り締まる法律がないわけだけど、仮にそれが違法行為だとしても、その(八百長をした)証拠もないまま、親方、力士を解雇することは、明らかな違法行為ではないだろうか。

理事長サイドは提訴しても(処分された親方、力士側に)勝ち目はないなどと言って、脅しているらしいけれど、そんなことはない。この場合は、100%処分された側が勝つ。協会、理事長だけでなく、思い上がった調査委員会も提訴したらいい。いわれもなく自らの生活を脅かすものに対しては、敢然と戦うべきだろう。処分を受け入れれば・・・などという甘言に乗ってはいけない。理事長はどうか分からないけれど、少なくとも理事の中には脛に傷を持つ人が少なからずいるはずだ。

本来、大相撲のこんなことは旦那衆が片付けることだ。
野球賭博の件についても、八百長の件についても、相撲の世界には、ある程度あったことだ。
程度を超えそうになると、旦那衆が釘をさし、秩序が保たれてきた。
伊藤とかいうチンピラにやらせるからこんなことになるのだ。

相撲協会は、マスコミが振り回す無責任な良識に翻弄されている。
最近は政治がそれに乗っかるから始末が悪い。

協会はもう「大人の解決」をできなくなっている。
ここまで来れば、泥仕合もやむなしだろう。
けれども、それは破滅の道だ。

お金をちらつかせて処分者を丸め込むではなく、琴光喜関、大嶽親方(元貴闘力関)を活かすことを考えたら、道が拓けるのではないかと思っている。

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2011年4月 3日 (日)

品と自覚のない人たちの増殖

両陛下、「自主停電」お続けに
天皇、皇后両陛下が、東日本大震災の被災地に思いをはせ、お住まいの皇居・御所の電気を一定時間使わない「自主停電」を続けられていることが分かった。「国民と困難を分かち合いたい」という趣旨で15日に始めたもので、宮内庁の羽毛田信吾長官らによると、陛下は「寒いのは(服を)着れば大丈夫」とおっしゃっているという。
両陛下は計画停電で「第1グループ」に分類された地域の停電時間に合わせ、1回約2時間にわたり、明かりや暖房といった電気の使用を一切控え、時にはろうそくや懐中電灯を使いながら過ごされているという。暗い中で夕食を取られることもあったようだ。
両陛下は、第1グループで停電が計画されたものの、実際には電力供給が逼(ひっ)迫(ぱく)せず、停電がなかった日も、当初の計画時間に合わせ、自主的な停電を実行された。15日から23日までは1日も欠かさずに行い、スケジュールに合わせて同じ日に朝晩2回、電気を止められた日も複数回あったという。宮内庁東宮職によると、皇太子ご一家も、同様の「自主停電」を、お住まいの東宮御所で行われているという。
計画停電では、皇居のある東京都千代田区は対象地域になっていない。
(MSN産経ニュース 2011年3月24日)

計画停電対象外で武蔵野市議「要請が実現」 ビラ配布
東京都武蔵野市の松本清治市議(41)が、東京電力の計画停電で市内の一部が対象から外れたことについて「松本清治の要請が実現しました」などと記したビラを配っていたことがわかった。インターネットの掲示板などで批判が集中し、松本氏は24日、自身のツイッターで「決して地益(地域の利益)誘導ではありません」と釈明し、謝罪した。
松本氏によると、ビラは「市政報告レポート」として19~21日、市内の800世帯に戸別配布した。大震災をテーマにA3判の両面に印刷した中で、武蔵野市内の病院と「第1グループ」が17日以降、対象地域から除外されたことを「要請が実現した」としていた。
これに対し、ネット上では「利益誘導を自慢する内容だ」「停電している地区への配慮に欠ける」という趣旨の批判や、松本氏が菅直人首相の秘書だった経歴に絡めて民主党を非難する書き込みなどが相次いだ。松本氏は取材に対し「武蔵野に限らず病院や商業集積地は外すべきだという要望・提案をした」と説明、「(ビラは)書きすぎだった」と述べた。ビラでは停電対象からの除外を東電側から連絡されたと書いているが、実際には市幹部から知らされたという。
(asahi.com 2011年3月24日)


天皇陛下は、東北地方太平洋沖地震に際し、3月16日にビデオで国民に向けて、お言葉を述べられた。
http://www.youtube.com/watch?v=Tpk_lM4jXaM

残念なのは、このビデオを「天皇のコメント」として、内容を割愛して放送した放送局があったことだ。

国民と、被災者とともにあろうとされる天皇陛下と、みんなで苦労を分かち合おうというときに、あたかも自分の力によって、その苦労から免れることができるかのように吹聴し、利得を餌に自らの利益にしようとする輩が同じ人間であるはずがない。

被災した人たちの抑制された行動が世界の人たちを驚嘆させた。彼らはとても立派だったが、その一方でこうした品と自覚のない人間もいる。むしろそうした人間が増えているように思える。

天皇陛下のお言葉を「天皇のコメント」という放送局があるのだもの、それは仕方のないことなのかもしれない。
けれども、このままではいけない。

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2010年12月22日 (水)

この国の正義

取り調べ時の暴言などを巡って特別公務員暴行陵虐容疑などで告訴された大阪府警東署の警部補(34)について、大阪地検特捜部は21日、脅迫罪で略式起訴した。
特捜部などによると、警部補は同署刑事課に所属していた9月3日、他人の財布を拾って着服したとする遺失物横領容疑で府内の男性会社員(35)を聴取した際、「殴るぞ」「お前の人生めちゃくちゃにしたる」などと脅したとされる。
男性が取り調べの様子をICレコーダーで録音しており、特別公務員暴行陵虐容疑に加えて公務員職権乱用、証拠隠滅両容疑で告訴。府警は今月16日、警部補を減給10分の1(1か月)の懲戒処分にしていた。
(2010年12月21日16時39分 読売新聞)

特別公務員暴行陵虐罪(刑法195条)7年以下の懲役または禁錮。
特別公務員職権濫用罪(刑法194条)6ヶ月以上10年以下の懲役または禁錮。
証拠隠滅罪、証拠偽造罪、証拠変造罪、偽造証拠使用罪、変造証拠使用罪(刑法104条)2年以下の懲役または20万円以下の罰金。
脅迫罪(刑法222条)2年以下の懲役または30万円以下の罰金。

大阪府警の警察官が、他人の財布を拾って着服した嫌疑をかけられた被疑者を取り調べた時の音声が録音されていて、それが公共の電波に乗り、私も聞いた。
取り調べというより、やくざの恐喝のようだった。
私が取り調べられる側だったら、間違いなく、身に覚えのないことでも「やりました」と「自白」してしまっただろう。
音声だけでもそんな迫力があるのだから、現場にいた人はどれだけの恐怖にさらされていたのだろうと思う。
警察官の取り調べには、真実を追求しようという姿勢は感じられない。
罪を憎むという気持ちはあったのかもしれないけれど、被疑者を犯人と決めつけ、自供を取るのが正義なのだという歪んだ正義感が感じられた。

あの大阪地検は、このとんでもない「取り調べ」をして、特別公務員暴行陵虐罪に問われていた被疑者を脅迫罪で略式起訴した。
7年の懲役に相当するかもしれない罪を、罰金刑で済んでしまうかもしれない罪で起訴したということは、大阪地検は、やくざの脅迫まがいの「取り調べ」を場合によっては必要と考えていると理解してもいいのだろうか。

正義の行使は厳正に行われるべきだ。
誤った正義が横行するようになったら、社会はもたない。

正義を行うはずの機関が不正義を行ったことで、日本の正義が揺らいでいる。
それは、体制を揺るがす大事件のはずだ。
しかし、政府も国会も別のことで忙しいようだ。
マスコミが遠慮がちに、その一部を面白おかしく取り上げるだけだ。
マスコミとある種の権力が一体化しているのは、当のマスコミが「暗黒の時代」とした戦前と変わらない。
戦前、戦中と違うのは、私たちにはインターネットがあるということだろうか。

罪の無い人を罪人に仕立て上げようとして、日本の正義を混乱させているその張本人である大阪地検が相変わらず身内には甘いということを臆面もなく出してくるところが、私には理解出来ない。国民はなめられているのだろうか。
進められている司法改革など、何の役にも立たないことになるのだろう。

無実の罪に問われた村木さんが言った言葉を真摯に捉えるべきだ。
「捜査ができるのは、警察と検察。その人たちが、私の有罪を信じ込んでいるとしたら、誰も私の無罪を証明することはできない」

内閣総理大臣がどんなヘタレであっても、警察権力が力を持ちすぎることにくらべたら、それは大した不幸ではないと思う。

ごめんね。後半は泥酔しながら書いています。

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2010年12月14日 (火)

小沢さんは国会で堂々と持論を述べれば良い。

「小沢=強権的でカネにまみれた古いタイプの政治家」というイメージは、マスコミによって作り上げられてきた。
事実が提示されてきたわけではない。イメージが増幅されてきただけだ。

テレビの街頭インタビューで、小沢さんの「政治とカネ」を言う人は、小沢さんの起訴事実について、正確に語ることのできる人はいるだろうか?
多くの人は、小沢さんが政治的影響力を背景にして、特定の建設会社に有利な取り計らいをするのと引き換えに多額の献金を受け、そのカネで世田谷の土地を買ったと思っているのではないか。
検察はそのような筋書きで捜査をしたわけだけど、証拠が充分でなかったから起訴できなかった。

検察審査会が2度にわたって「起訴相当」という結論を出したのは、それに足る事実があったのだろうと信じたいけれど、作り上げられた小沢さんのイメージに引っ張られて、検察に不当な圧力をかけ、不起訴にしたのではないかという疑念が根底にあったように感じる。

「やっぱりどこか怪しい感じがするよね」ということで、起訴されることになってしまったら、たまったものではないと思うけれど、制度上、小沢さんは起訴されることになった。

起訴されるということは、罪を犯したことを疑う充分な証拠があるということだ。
証拠があるという点で、小沢さんの件に関しては、疑問が残るとは思うけれど、起訴されたことは事実だ。
しかし、起訴=有罪ではない。
本人が無罪を主張するのなら、最高裁まで争う権利を日本国民は等しく有しているから、争っている間は、推定無罪と認定されるべきだ。

国会議員は、国民の代表であること、税金を使っていることから、より厳しい倫理観を求められている。
それは当たり前のことだ。そうでなかったら困る。

しかし、どうだろう?
政倫審は、本来、政治家として倫理上疑念を持たれた政治家が自らの潔白を主張する場であったはずだが、いつの間にか、いわれなき断罪の場になっている。
朝鮮半島が極めて危険な情勢になり、国民の生命財産が危険にさらされている時であっても、酔っ払い同士の揉め事に過ぎない「エビゾー問題」に狂奔するレベルのマスコミが振りかざす「世論」に、政治が振り回されるのは、もういいかげんやめにしてもいいのではないだろうか。

これまで通用していたマスコミを使った情報操作は、インターネットによって無力化している。
事実を迅速に伝え、その事実に対して、どのような考えに基づいて、どのような方策を展開していくのかを表明していくことが求められるようになる。
尖閣ビデオでみんなが学んだことだ。
マスコミが増幅する「イメージ」ではなく、事実の積み上げによって、自分の考えを構築し、それを政治に反映させていかなければならない。

新しい時代がすぐそこまで来ているのに、その時代のうねりは、それを求めない人たちによって矮小化されている。

ごめんなさい。
酒を飲みながら、書いていたら、収拾がつかなくなってしまった。

小沢さんは自分を肯定的に扱ってくれるメディアや仲間うちの会合で自分の主張を述べるだけじゃなく、否定的なメディア・・・ひいては政倫審、国会で堂々と自分の主張を述べるべきなのではないかと思う。そうすることによって、少しだけかもしれないけれど、国が動くのではないかと思う。そんなことができるのは、今、あなたしかいないのじゃないかと思う。

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2010年6月18日 (金)

こっち側とあっち側〜相撲というあっち側社会をこっち側社会の論理で語るべきではない

相撲協会、21日に理事会 名古屋場所対応などを協議

17日午後、陸奥生活指導部長(元大関霧島)らが大嶽親方と豊ノ島関を呼んで個別に事実関係を聴い た。ただ警視庁の指導を理由に詳細は公表しなかった。

協会は21日の理事会で、7月の名古屋場所への対応などを協議。場所開催の是非も検討される可能性がある。

外部有識者による調査委員会には陸奥生活指導部長ら親方衆も加わる方向だったが、外部の人間だけ の組織とすることが確認された。

大嶽親方は17 日夕、東京都江東区にある大嶽部屋の前で「このたびはお騒がせして申し訳ありませんでした」と謝罪。「相撲協会と警察の方々に全部委ねているので何も言え ません。言える時期が来たら必ず皆様の前でちゃんと話します」と話した。

また豊ノ島関は「このたびは大相撲ファンと関係者にご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありません」 などとするコメントを出した。

(日本経済新聞  2010年6月17日 23:17)

国民の良識を代表するワイドショーのコメンテーターの皆さんによれば、仲間内の賭け麻雀、花札、 トランプ、ゴルフの「にぎり」なんかの類はいいけれど、野球賭博は、反社会的な組織・暴力団がからんでいて、金額が大きくなるからいけないのだと言う。

まったくその通りだと思う。きっと、コメンテーターの皆さんも小遣い銭を賭けた麻雀くらいはやっ たことがあるのだろう。

ところが、たまたま名前の出た大嶽親方、琴光喜関、豊ノ島関に対して個人的な攻撃を加え、賭博行 為をした親方、力士の個人名を公開しろと迫るのはどうかと思う。

興行と暴力団の関係は 古く、深い。
芸能人もお相撲さんも昔からそうい う社会で生きてきたのだ。

一般の人から見れば、 暴力団も芸能人もお相撲さんもあっち側の人で、こっち側に実害がない限り、それは許容されてきた。
それをいきなり「いけない」と言うのはどうかと思うけれど、いけないものはいけないのだから、国民 の良識がいけないと言うのなら仕方がない。
泣く 子と地頭には勝てない。
けれども、しかし、それ でも、個人の責任を追求することはちょっと違うのではないかと思う。

武蔵川理事長は、「膿を出し切って」と言ったというけれど、それが暴力団と関わりがあったり、賭博行為をした親方・力士を協会から追い出 すという意味ならば、相撲協会には誰も残らなくなってしまうことになりはしないだろうか。

これまでは、暴力団との付き合いや賭博行為を許容する雰囲気があったけれども、時代が変わったので、今後はそのようなことを協会は許しま せん。
今まできっちりとした線引きをしないでき たけれど、このへんできっちり線引きをさせてもらいます。そういうことにしなければ、私たちは相撲を楽しめないことになってしまう。

相撲協会のアンケートで賭博行為に関わったことがあると答えた力士65人の個人名を公開する必要はまったくない。野球賭博に関わったこと があると答えた29人についても同様。公表したら、国民の良識を商売にしている人たちの餌食になるだけだ。

相撲協会は、国民の良識に応えて、今後、暴力団との関係を根絶する方法、親方・力士に賭博行為をさせない方法を具体的に示せばそれで良い。
難しいことだとは思うけれど。

こっち側の人は、ヒリヒリするような勝負事の世界とは違うところにいる。
違うところにいて、その世界の一端を垣間見ることをアミューズメントにしている。

いろいろと問題があるのは分かるけれど、あっちの世界のことに、こっちの世界のモノサシであれこれ言わない方がいいのではないかと思う。

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2010年5月17日 (月)

ほんわか内閣は末期症状。鳩山首相は辞めないのなら、根性を見せろ!

基地負担、沖縄より全国へ分散=政府の基本方針で—北沢防衛相
北沢俊美防衛相は16日午後、長野市で記者会見し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設に関する政府の基本方針について「鳩山由紀夫首相の考えで (基地負担を)一部、沖縄にお願いせざるを得ないということを基本に、それをはるかにしのぐ形で負担を全国展開することの大枠を決定するのが、5月末決着 の大筋だ」と述べた。 
(時事通信 5月16日19時30分)

民主党は、また、中途半端でわけのわからないことを言っているんじゃないかと思う。
そもそも米軍基地をどうして我が国に置かなければならないのかということを考えてみよう。
ひとつは、国民の生命財産を守る上で、自衛隊ではカバーをしきれない部分を米軍にカバーしてもらうため。
もうひとつは、その延長線上にあるものとして、アジアのパワーバランスを維持するためなのではないかと思う。

戦争は起こらない方がいいに決まっているけれど、現に兵器を持っている人たちがいるわけだから、それに備えることは必要だ。
福島瑞穂特命担当大臣には今、始終SPがついていると思うが、それは暴漢がいるから、それに備えているわけだ。
彼女は、暴力に対抗するための暴力を訓練によって身につけたSPに守られている。

国防というのは、徹底して非情で現実的なものだ。コンマ何秒の遅れが死をもたらすことになる。
有事に備える軍隊は、指令を受けてどのくらいの時間で現場に行き、任務を遂行できるかが生命線になるから、彼らは繰り返し訓練をする。
福島大臣を守っているSPが遅刻して穴をあけたり、持ち場を離れて小便に行ったりすることは絶対にない。彼らは万が一の時、身を挺して大臣を守るよう訓練 されている。

米軍基地はどこにあってもいいというものではない。
想定される有事に対して、どこにどれだけの兵器、兵力が必要なのかは自ずと決まってくるはずだ。
それは例えば中国がどれだけの兵器、兵力を持っているかによって、刻一刻と変わってくる。
そうした変化にも対応するために、軍隊は絶えず情報を収集し、分析し、兵員を訓練し、備えているのだ。

米軍基地がグアムでいいのなら、グアムでいい。けれども、沖縄に必要なら、沖縄に置かなければならないし、佐渡に必要なら、佐渡に置かなければならない。 要は、それで国民の生命財産を守ることができるのかどうかということだ。そこのところは、もう少しオープンな議論をしてもいいと思う。

国防の最高指揮官が、ヒューマニズムとして言ってしまった当時野党党首の「最低でも県外」という言葉に引っ張られて、「全国展開」などと発言することにと ても不安を感じる。そこには何のリアリティもないからだ。国防は、リアリティの固まりであるはずだ。その責任者がほんわかした発言しているようではどうに もならない。

鳩山さんの支持率が下がっているのは、「最低でも県外」と言った発言を実行できなかったからではなく、リーダーとして、冷徹な判断ができない人だと見透か されてしまったからだと思う。米国大統領から相手にされないのもそれが原因だろうと思う。

鳩山さんは「いい人」だから、首相には向かない。小沢さんを道連れにして、さっさと辞任すればいい。辞任するつもりがないのなら、根性を見せて欲しい。

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2010年4月30日 (金)

舛添さんは信用できるか?

「舛添人気」頼み、隠さず=政策の違いにはふた−新党改革が旗揚げ会見
「トップリーダーに最もふさわしい舛添要一という逸材」「舛添さんに対す る期待感は相当大きい」。東京都内のホテルで23日開かれた「新党改革」の旗揚 げ記者会見。メンバーは口々に、各種世論調査で「最も首相にふさわしい」とされた舛添代表の人気を強調した。一方、政策をめぐる議員間の食い違いや実現へ の道筋については明言しなかった。
矢野哲朗代表代行は冒頭、会場を報道陣や支持者ら約300人が埋めたことを挙げ、「舛添代表の国民的期待が大きい裏付け」と胸を張った。荒井広幸幹事長も 結党の経緯を説明する中で、「国民の信頼をつなぎ留めている唯一の政治家が舛添さん」などと持ち上げ、人気頼みの姿勢を隠そうともしなかった。
「政策を中心に一致して行動を起こす」。舛添代表はそう断言し、企業団体献金の禁止や金の掛からない選挙などの政策を説明した。しかし、6人でどう実現 するかは語らず、「私たちの政策を無視すると参院は動かないという数字(議席)を目指す」「参院選に勝利することで必ず政界再編を行う」と述べるだけだっ た。
郵政民営化をめぐる意見の違いを問われると、舛添代表は「現政府の政策が民業圧迫という点では一致する」などと説明。荒井幹事長も一致する部分で歩調を合 わせたが、先ほどとは打って変わって小さな声に。2人とも民営化への賛否は示さなかった。
(時事通信 4月23日19時59分配信)

舛添さんがどうしてそんなに人気があるのか分からない。
私にとって、舛添さんは「勇ましいことを言うだけの人」という印象だ。
厚労相時代、 舛添さんは、社会保険庁の不祥事(年金着服事件)が発覚したとき、「盗人は牢屋に入ってもらう」と言った。
当たり前のことなのだけど、分かりやす く、勇ましい言葉で言われると、「そうだそうだ!」と共感してしまう。けれども、舛添さんが厚労相だったとき、今に至るまでもそうだけれど、不正を働いた 職員が刑事告発されたという話は聞かない。
年金保険料として、窓口で係の人に渡した金が横領されていたのである。
年金システムの根幹を揺 るがす大事件ではないか・・・もっと大きな額を横領する構造的な問題があるにしても、「盗人は牢屋に入ってもらう」という単純明快な正義が行われなけれ ば、社会が妙な方向に傾きかねない。
正義は実行されたのだろうか。舛添さんに訊きたい。

企業団体の献金禁止というのも当たり前の ことだ。
企業団体にとって無償のカネというのはあり得ない。そのカネが政治を歪める可能性がある。
与党の代表と幹事長が政治資金の問題で 騒がれている今、時宜を得た話題のひとつだ。

舛添さんは、どんなことを言えば、世間の耳目を集めることができるかという嗅覚には優れていると思う。
しかし、言ったことができなければ、舛添さんが批判している鳩山首相と変わらない。
言ったことを誠実に行動に移してくれるのか。
私は疑念を持って、舛添さんの言動を見ている。

比例当選議員が既存政党に移籍することを公職選挙法では禁じている。
舛添さんは、 2007年の参議院議員選挙で自民党公認候補として出馬し、比例区で当選しているけれども、改革クラブの結成は2008年7月だったから、既存政党に移籍 することにはならない。
改革クラブを衣替えすることで、1億2000万円の政党助成金をそのまま受け取ることについて、批判があるけれど、私はそ れはそれでいいと思っている。ただ、それは、企業団体の献金禁止を前提とした行動なわけだから、舛添さんも含めて、新党改革のセンセイ方の政治団体に、企 業団体献金があるのかないのか、あるとすれば、それはどこからどのくらいなのか、今後、それを断ち切る覚悟があるのかどうかということを公表しなければな らないのではないかと思う。そうしたことをきちんとできるかできないか。舛添さんが信用できるのかできないのかというのは、そんなところにあるのではない かと思う。

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報道の主役はインターネットになる?

陸山会事件:小沢幹事長「起訴相当」の議決 検察審査会
小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る政治資金規正法違反事件で、東京第5検察審査会は27日、小沢氏を不起訴(容疑不十分)と した東京地検特捜部の処分を不当とし、「起訴相当」と議決した。審査会は「政治不信が高まっており市民目線からは許し難い。裁判所で真実と責任の所在を明 らかにすべきだ」と指摘した。「不起訴で潔白が証明された」とする小沢氏の説明が否定されたことになり、進退問題が再燃するのは必至とみられる。
市民から選ばれた11人の審査員全員一致の議決。議決を受け、特捜部は再捜査を行い、原則3カ月以内に改めて起訴か不起訴かを決める。再捜査で小沢氏の明 確な指示を示す新たな証拠が見つかったような場合は、不起訴処分を見直し、起訴する可能性も出てくる。
再び不起訴になった場合でも、審査会が再度起訴すべきだと判断して「起訴議決」をすれば、小沢氏は裁判所が指定する弁護士によって強制的に起訴されること になる。
公表された議決書によると、審査会は「収支報告書を提出前に確認することなく、担当者が真実を記載していると信じて了承していた」とする小沢氏の 供述を「きわめて不合理、不自然で信用できない」と批判した。
一方で、収支報告書を提出する際に「小沢氏に報告、相談した」などという元秘書の衆院議員、石川知裕被告(36)=民主党を離党=と元私設秘書、 池田光智被告(32)の供述を、小沢氏の容疑を裏付ける直接証拠に当たると判断した。
状況証拠にも言及し(1)小沢氏の4億円を原資とする土地購入を隠ぺいするため、小沢氏自ら書類に署名して銀行融資を受けるなど執拗(しつよう) な偽装工作をした(2)04年に土地代金を払ったのに05年度の固定資産税を陸山会が負担する合意書を交わしてまで登記を翌年にずらした--と指摘。こう した工作は「小沢氏が多額の資金を有していると疑われないための手段と推測される」とし「絶対権力者である小沢氏に無断で石川氏らが隠ぺい工作をする必要 もない」とした。
そのうえで、「秘書に任せていたと言えば政治家の責任は問われなくてよいのか」と疑問を示し、「直接証拠と状況証拠により共謀の成立が強く推認される」と 結論付けた。(毎日新聞)

検察が起訴をするということは、有能な弁護士と論陣を張って、それでも有罪に持ち込めるという自信があるから だ。
「無罪かもしれないけれど、とりあえず起訴しておくか」とやられたのでは、被疑者も裁判所もたまらない。
不起訴にしたというのは、有 罪に持ち込むに足る証拠がなかったということで、小沢幹事長の持つ権力に遠慮したということではない。
この事件について集められた証拠に目を通し ているのは、検察と検察審査会だけだから、検察審査会の判断は重い。しかしながら、マスコミの小沢批判に接していた審査会の委員が、集められた証拠だけを 頼りに、起訴相当の判断を下すことができたのかというと心許ない。議決書には感情的と思える言葉がある。検察審査会の判断は、予断、感情的な要素が多分に 含まれたものだという危うさがある。
そもそも検察審査会というのは、感情的なものだという意見に異論はない。国民感情を反映させようという主旨な のだからそれでいい。正直、私も本件に関しては、小沢幹事長の関与を強く疑っているし、小沢幹事長の説明が十分だとは思っていない。
しかしなが ら、政界の反応とマスコミの取り上げ方は健全ではないと思う。本質的な議論と感情的な議論は明確に分けなければならない。
検察が不起訴を決めたと き、マスコミも含めた反小沢勢力は、その決定を批判した。ところが、検察審査会が起訴相当の判断をすると、今度はそれを論拠に鬼の首を取ったかのように小 沢批判をはじめる。検察審査会の判断が即ち有罪を意味するわけではないのだから、これはまったく公平性を欠いていて、反小沢勢力は、小沢幹事長を悪者にし たいだけなのだと言われてもしかたがない。

いろいろ批判はあって、その通りだと思うことも多いけれど、私は今しばらく民主党に政権を担って欲しいと思っている。そうでなければ、政権交代を した意味がないのではないか。妥協を重ねて、足して2で割るようなやり方では、この先、日本は立ちゆかない。民主党政権には、まず自民党政権が作り上げて きた政官財の構造を徹底的にぶちこわしてもらいたい。民主党政権にはそれができると思っている。
そのためには、国民新党、社民党にかき回されない政権を作る必要があって、今夏の参議院議員選挙では、民主党に勝ってもらう必要がある。

小沢一郎という政治家は嫌いではなかったけれども、与党の幹事長に収まってからの小沢さんの言動にはちょっとがっかりしている。そのひとつは長崎県知事選 挙での利益誘導的な演説。もうひとつは、高速道路の料金改定に関わる言動だ。与党の幹事長として、与党をとりまとめる立場でありながら、野党的な言動をす るのはいかがなものかと思う。

民主党が参議院議員選挙で勝利するためには、できもしないことを言う優柔不断で野党的な代表と、感情的に国民からNOを突きつけられている幹事長の存在が 邪魔になる。
5月末までに解決すると首相が明言した普天間問題は、解決するはずがないから、首相は責任を取って辞めなければならないことになるだろう。幹事長も陸山会 事件で辞任するのは癪だけれど、首相(代表)が辞任するのだから、党を預かる幹事長も・・・ということなら、納得はできるだろう。
2人に退いてもらって、若い人たちで政府・与党の要職を構成してもらえば、国民の期待も再び盛り上がるだろう。個人的には、岡田代表、前原幹事長というよ うな体制が期待できる。

みんなの党には、期待しているけれども、最近ブームになっている「新党」には、あまり期待していない。やはり民主党が中心となって、社会構造のコンセプト を変えることから日本社会の再生ははじまるのではないかと思う。政界再編の話は、その後でいい。

人は感情で動くから、感情を左右することのできるマスメディアの影響力は大きい。感情的な議論だけでなく、厳然たる事実、冷静な分析を国民に提供し、建設 的な議論ができる素地を作って欲しいと思う。それができなければ、報道の主役は、インターネットに奪われることになると思う。

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2010年4月 1日 (木)

若手を主役にした政界再編を待望する。

「普天間、命がけで」首相が決意表明…党首討論
鳩山首相と自民党の谷垣総裁、公明党の山口代表による党首討論が31日、国会で行われ、首相は沖縄県の米軍普天間飛行場の移設は、移設先の地元の了解を得 ずに進めることはないとする考えを示した。
党首討論は、昨年の政権交代後、2月に続いて2回目となる。
首相は普天間移設について、「命がけで体当たりで行動して参る。必ず成果を上げるので政府を信頼いただきたい」と述べ、5月末までの決着に強い意欲を示し た。移設先については、首相は「腹案を持ち合わせている。現行案と少なくとも同等か、それ以上に効果のある案だと自信を持っている」と語り、政府案での決 着に自信を示した。そのうえで、「(移設先の)現地の了解を取りつけなければならない。自分としても全力を傾注する」と述べた。
普天間の危険性除去については「2014年より遅れることはない」と明言した。日米両政府が合意した現行の移設計画では2014年までに移設を完了するこ とになっており、首相としても同時期までに少なくとも基地機能をなくす考えを示したものとみられる。
谷垣氏は「(5月決着が)できなければ、退陣か(衆院解散で)信を問わねばならない」と迫った。
また、首相は自らの政治とカネの問題の責任について、「身を粉にして国民の期待に応えることによって、その責めを果たしたい」と述べ、辞任の考えはないこ とを強調した。山口氏が、実母から提供された資金の使途を明らかにするよう迫ったのに対し、首相は「どこまで示せるか、検証する」と述べた。
(読売新聞 2010年3月31日19時46分)

普天間移設問題も鳩山首相、小沢幹事長の政治資金問題も大きな問題だと思う。
しかし、もっと大きな問題は、働きたくても仕事のない人が増えていることではないだろうか。
2月の完全失業者数は324万人。16ヶ月連続の増加で、1年前に比べて25万人も増えている。
完全失業率は4.9%。15〜24歳に限って言えば、9.2%にもなっている。

党首討論は、政治的な対立点を鮮明にしただけ。
マスコミもそれを増幅して伝えるだけ。
働きたくても仕事がない人たちは、どんな気持ちでこの様子を見ているだろう。

仕事がないというのは、収入がないということ。
失業給付は雇用保険から支払われているけれど、このままいけば、いずれ年金同様、破綻することは目に見えている。
また、収入がない状態が続けば、やがて生活保護を受けなければならなくなる。生活保護費は、税金から支払われる。仕事のない人が増えるということは、所得 を得る人が少なくなること、そうなると、税収の約1/3を占める所得税が減るから、これもまたバランスが崩れてくる。
さらに、仕事がなくて収入がないということが失業者に与える心の問題はもっと大きい。個々人の心の問題は、小さいようだけれど、そういった境遇の人が増え ることは、世相(世の中全体の雰囲気)に大きな影響を与える。
若い人に仕事がないのは、もっとも大きな問題。
若い人が仕事を得ることができないでいることが、国の将来にとって、どれだけマイナスになるか。
誰が考えても分かることなのに、この問題は放置されたままだ。

個人的には、年金受給年齢に達した人は、さっさと後進に道を譲って、引退して欲しいと思っている。
そうすることで、若い人の雇用は少しだけでも拡大するだろうし、世の中に新しい風が吹き込むことになる。
年寄りをいつまでも追い出せない若手にも問題はあるのだろうけれど。

止まれ。
今回の党首討論では、雇用、経済のことについて語られることはなかった。
民主党政権には経済政策がないと批判していた野党・自民党にもがっかりだし、国民の生活が第一と言っている与党・民主党にもがっかりな党首討論であった。

民主党に維新を期待した国民はそろそろ醒めつつある。
若手を主役にした政界再編が行われるべき時期が近づいている。

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2010年3月28日 (日)

TBSの傲慢さが目立った亀田興毅の世界戦

亀田陣営が裁定にクレーム 主審発言が混乱招く
世界ボ クシング評議会(WBC)フライ級王座統一戦で敗れた亀田興毅の陣営が27日、5回の減点についての主審の誤った発言を基に、日本ボクシングコミッション (JBC)に裁定への不服を訴えた。WBCは立会人と主審、JBCを交えて話し合い、裁定が正しいことを確認した。
試合は5回に偶然の バッティングで亀田興が負傷。WBCルールでは負傷しなかった側を1点減点するため、ポンサクレックから減点した。同じ回に再び偶然のバッティングがあっ たが、2度目は両者が負傷したため減点はなかった。
JBCの安河内剛事務局長によると、試合後の控室で主審が亀田陣営に「ポンサクレック を2点減点した」と誤った話をしたため、ライセンス無期限停止中の亀田興の父史郎氏らが「採点がおかしい」などと抗議した。同事務局長は「レフェリーが混 乱した。そもそもレフェリーは(選手側に)話をしてはいけない規則がある」と語った。
(産経ニュース 2010.3.28 01:08)

亀田興毅選手らしくない試合だった。
試合前、相変わらず強気の発言も伝えられたが、むしろ今回は、王者でありながら、青いグローブをするなど、謙虚さが目立った。
これが良くなかったのではないかと思う。
試合前の強気の発言は、亀田兄弟のスタイル。相手選手への敬意に欠け、馬鹿にしたような発言をしなければ、それはそれでいいのだ。
傲慢な態度を取ることによって、自分を追い込むことがなかった今回の試合は、おとなしく、淡泊で、闘志に欠ける内容になってしまったような気がする。
問題は試合後。亀田興毅選手本人は、素直に負けを認め、四方に丁寧に、深々と頭を下げたにもかかわらず、陣営から採点に関する抗議が出たりすると、興毅選 手自身がスポーツマンらしくないという評価をされることになる。

亀田兄弟の父・史郎さんが「採点がおかしい」などと抗議したと伝えられているが、どのようなニュアンスだったのか知らない。報道には、亀田家に対する悪意 が少し感じられるから、実際は違うニュアンスだったかも知れない。そのへんのところをインターネットメディアが伝えてくれたらと思う。

それにしてもTBSは相変わらずだ。救えない。
亀田選手の試合の前に放送されたK-1MAXは、それなりに楽しむことができたけれど、明らかに高視聴率が期待できる亀田選手の試合をネタにして、放送枠 を拡大し、売れるCM枠をより多く確保しようという営業的な意図が透けて見えた。小手先の演出も不快でしかない。
選手は生死を賭けてリングで戦っているにも関わらず、TBSには選手に対する敬意が決定的に不足している。それが不快感につながっている。
放送局の都合で遅い時間からの試合になって、観客、関係者、迷惑だった人はたくさんいるだろう。

演出された亀田家の傲慢さ以上に傲慢なTBS。
亀田家には、TBSと縁を切ることをお勧めしたい。

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