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2008年8月20日 (水)

娘の成長~ミニバスの練習試合

娘がミニバスをはじめて、我が家の生活は大きく変わった。
もう5ヶ月になる。

娘がどうしているか気になって仕方がないので、練習を何度かこっそりのぞきに行ったことがある。
娘は違う世界にいる自分を、パパに見られるのを歓迎していない・・・ような気がしたからだ。

お盆休みに練習試合があるというので、観に行ってきた。

2日間連続で8チームが参加する規模の大きな練習試合で、ママは初日の朝からずっとアテンドしていたけれども、パパは用事があって、初日は観に行けなかった。
実は、2日目も最初は観に行くつもりはなかった。やらなければならないことがたくさんあったし、ママと楽しそうに打ち合わせをしているくせに、パパには詳しい日程さえ教えてくれなかったことにへそを曲げていたのだ。
気持ちが変わったのは、初日の練習試合に娘が出場したという話を聞いたからだ。
観たいという気持ちが抑えられなくなった。
それでもグズグズしていると、義妹が一緒に行こうと背中を押してくれた。
義妹と甥っ子2人を連れて会場に向かった。

会場に着くと、午前中の1試合目はすでに終わり、昼休みにあわせて行われる普段出場機会のない下級生たちのエキジビションマッチも半分終わっていた。
ママの情報によれば、1試合目に出場機会はなかったものの、エキジビションマッチには出場したとのことだった。

エキジビションが終わり、次の試合の選手たちがコートに出て練習を始める。
娘も出てきた。少し足を引きずるような仕草をしている。
義妹から「足のマメを潰したらしい」との情報が入る。
甥っ子が娘の名を呼んで声援を送ると、娘は少し戸惑ったような顔をした。

午後からの第1試合に娘は出場しなかった。
次の試合は約90分後。
甥っ子たちがむずがりはじめたので、義妹は帰っていった。
仕事のことが少し気になったけれども、残ることにした。

観覧席に移り、他のチームの試合を観戦する。
娘よりも小さな女の子もいる。彼女らは休むことなくコートを縦横無尽に駆け回る。すごい運動量だ。

高校時代にバスケットをやっていたママには敵わないかもしれないけれど、パパはバスケットボールの試合を観る目が肥えているつもりだ。
パパが通っていた中学はバスケットボールの強豪校で、よく応援に行っていたし、選手の多くは仲間で、一緒にバスケットボールをして遊んでいた。
彼らが高校、大学と進学しても付き合いは続いていて、相当数の試合の応援に行っていた。

娘は第3試合の第2クォーターに出てきた。

守りのときは、直線的にボールに向かいすぎる。仕方がないけれども、流れではなく、ボールを見ているようだ。
もっと広い視野を持つことができれば、誰かがプレッシャーをかければ、ボールがどこに出るか予測がつくはずだ。
攻めのときは、コーチにそう指示されているのだろう、一目散にエンドラインの隅に行って、「見学」している。

それでも何度か娘にボールが渡るときがあり、そのたびにパパはドキドキした。

ミニバスをはじめたころ、こっそり観に行った練習では、ちんたらしているように見えた娘の動きは、見違えるように機敏になっていた。
パパは歩きはじめたころの娘を思い出し、寂しいような、頼もしいような複雑な気持ちになっていた。

家に戻ってきた娘は「疲れた」を連発し、すぐにベッドルームに行った。
娘はまだ一人で寝ることができない甘えん坊なので、アテンド役にはパパが指名された。

「足は大丈夫か?マメが潰れたらしいな。痛いか?」
「痛い」
「痛いという素振りを見せるとコーチに使ってもらえないぞ。試合に出たかったら、痛くてもそんな素振りを見せたらダメだ」
「分かってるよ」
「攻撃のときに、すぐにエンドラインにつくのは、コーチの指示なのか?」
「オフェンスのときはそこにいろと言われているんだ」
「180度からシュートを決める練習をしろ」
「誰もパスをくれないよ」
「決められるようになれば、パスが来るようになる」

バスケットボール選手としては身長の足りなかったパパの同級生は、まさに180度からのシュートの精度を上げることによって、レギュラーの座をつかみ、大学までバスケットボールを続けた。

「そうかなぁ」
「あとな、試合を点で見てはダメだ。ボールの動きではなくて、選手の動きを見るんだ。そうすれば、どこに動けばいいか、何をしたらいいかが分かる」

パパはいつも偉そうな評論家だ。
娘はそれにうんざりしはじめていて、受け答えが上の空になっている。

「それから・・・」
パパが興奮気味に話しかけているのに、プツンと反応がなくなる。
娘は小さな寝息を立てている。疲れたのだろう。

娘の寝顔はまだ幼く、成長したとはいえ、まだ身体は小さい。
指なめの癖もまだ直らない。

まだまだ、パパの腕の中にいるなと思いながら、娘の寝顔をしばらく観察する。
けれども、こうしていられるのも、もうそんなに長くはないのだと感じる。

そっと、ベッドを抜け出して、パパはビールを飲むことにした。

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